釧路湿原物語
湿原の神様タンチョウ
丹頂鶴タンチョウは瑞鳥(ずいちょう)といわれ、アイヌの人々からサルルン・カムイ(湿原の神様)と呼ばれて尊ばれてきたほど美しい鳥です。一度つがいになると一生を共にするいうタンチョウの夫婦は3月になると人里の給餌場を離れて湿原へと戻り、2〜7キロ平方メートルという大変に広いなわばりを持って繁殖します。枯れヨシをつかって造られた巣には、ふつう2個の卵が産卵されて雌雄が1日に何回か交代しながら抱卵し、約32日間のちに身長約13cm、体重約130gほどのヒナが誕生します。ヒナは3日もすると自由に歩きまわることができるようになるので、ふ化から数日後には親子で巣を離れて安全な、餌のあるところでゆっくりと子育てをし、ふ化から100日ほどで飛べるようになったヒナを連れて、10月には人里の給餌場へ集まって冬をすごします。そして、翌年の2月頃には子別 れが始まり、親は子を給餌場に残して湿原へと戻っていきます。
タンチョウの保護
過去には、乱獲などで絶滅したといわれていましたが、大正13年にわずか十数羽生息するのが発見され、さっそく生息地にドジョウを放流したりセリを移植するなどの活動が行われ昭和10年に天然記念物、昭和27年には特別 天然記念物に指定されました。本格的な給餌事業は昭和27年から始まり、生息数は発見されたときの十数羽から飛躍的な進歩を遂げて、現在では約800羽までになりました。しかしながら、幼鳥数は平成3年度以降は約60羽と横ばい状態が続き、営巣地不足が深刻化しており生息地である釧路湿原の保護が今まで以上に強く望まれています。

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